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〈高松宮殿下記念世界文化賞〉受賞記念展
ゲルハルト・リヒター
Gerhard Richter
1997年10月24日(金) - 11月28日(金)
1932年生まれのゲルハルト・リヒターは、カメラのピントが合わないようにぼかしたり、手ぶれをおこしたように不鮮明に描き出す具象絵画や、抽象絵画を同時に並行させて作成したり、写真の表面に油絵具をのせたオイル・オン・フォトグラフ、水彩画、そしてガラス板の裏からカラーシートを貼ったミラー・ペインティングなど、じつに多様な表現方法を30年間にわたって繰り返し試みてきました。ジャンルもスタイルも超えたそれらの作品群は絵画の本質を捉え、高く評価されており、彼は今世紀最大の絵画の巨匠としての地位を確立しています。
今年開催された第47回ベネツィア・ビエンナーレにおいては、金獅子賞を受賞し、また日本国内では、今年度の第九回高松宮殿下記念世界文化賞の絵画部門の受賞が決定しました。
この度は、ゲルハルト・リヒター氏の高松宮殿下記念世界文化賞の授賞式に出席のための来日にあわせて、彼の近作を紹介する特別展を開催する運びをなりました。
展示内容は、新作油彩の風景画が1点、油彩の自画像が1点、ベネツィア・ビエンナーレに出品された油彩作品と同じシリーズの中から6点を中心として、その他最新作品の水彩、オイル・オン・フォトグラフ、版画を含む総数約50点が発表される予定になっております。
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