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ジェームス・ウェリング

1951年アメリカ・コネチカット州ハートフォード生まれ、L.A.在住。日常や風景、建築物の断片を切り取った画面構成を特徴とする。主題やプロジェクトは多岐に渡るが、一貫して「写真とは何か」という態度の元に製作を続けている。写真の本質を追求した画面は被写体を撮影する事だけでは完結せず、その背景に存在する不可視の対象へと広がり、写真がどこまで写真を語ることが出来るのかを問う。カーネギーメロン大学卒業後、カリフォルニア大学で美術を学び、1974年、同校より芸術修士号を取得。1981年にNYのメトロ・ピクチャーズで個展を開催し、シンディー・シャーマン、シェリー・レヴィーン、リチャード・プリンスらと並ぶコンセプチュアル・アートの旗手として高い評価を受けてきた。これまで欧米各国の美術館で個展が開催され、昨年にはオハイオとロサンゼルスを巡回した回顧展が開催された。作品は主にニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ホイットニー美術館などに収蔵されている。

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クリストファー・ウィリアムス Christopher Williams

1956年アメリカ・ロサンゼルス生まれ、現在ドイツ・ケルンとドュッセルドルフを拠点に活動。1970年代からジョン・バルデザーリやダグラス・ヘブラー等と共に、西海岸コンセプチュアルアートシーンの中心を担ってきた。自身では写真撮影をせず、作家の指示のもと他のカメラマンが撮影したものを作品に用いるという、映画監督のようなスタンスで作品制作を行っている。徹底した距離感を持って撮影される人物や風景、静物などの写真は、ドキュメンタリー的あるいは広告的なフラットさを持つが、実際はきわめて意図的な作家の構成のもとに制作されている。画面には一見するだけでは知ることの出来ない文化的背景や膨大な物語が隠され、作品は産業社会の栄枯盛衰のあり方や、そしてそれにまつわる表現や分類学的な構造を解き明そうとする。最近では2013年にヴェネツィア・ビエンナーレで展示を行った他、昨年から今年にかけては大規模な回顧展が開催されており、同展覧会はシカゴ美術館とニューヨーク近代美術館、ロンドンのホワイトチャペルを巡回している。

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