I CAN FEEL IT (BUT I CAN'T SEE IT)
レセプション:10月18日(土)18:00-20:00
このたび、10月18日(土)より、当画廊におきまして、横溝静の展覧会「I CAN FEEL IT (BUT I CAN’T SEE IT)」を開催する運びとなりました。 5度目の個展となる今回は、プロスティチュートとのコラボレーションによる新作写真を発表します。
「I CAN FEEL IT (BUT I CAN’T SEE IT)」と題した今展覧会で横溝は、娼婦達の裸体をクライアントの立ち位置で撮影しています。普段働いている場所で、窓から入り込む街灯や、足下を照らすライトなど、限られた光源の中にぼんやりと浮かび上がる被写体は、巷に溢れている表層的なセクシャル・イメージとはかけ離れており、職業として身体と性行為をトレードしている彼女達の裸体は、私達を際限なく取り囲むイメージの向こう側にある実体として捉えられています。また、写真の表面に口紅など被写体本人の痕跡が残されているものもあり、視覚化することのできないフィジカルな感覚や欲望を示唆しています。 これらは写真メディアにおける女性の裸体/身体について、私達の「見る」という行為、また、「見たい」という欲望についてアイロニカルに問いかけるものとなっています。
10月18日(土)より東京都写真美術館で開催される「オン・ユア・ボディ」展にも参加、同新作を含め、ヴェネチア・ビエンナーレ(2003)で好評を博したに映像作品「Forever (and again)」も展示致します。
横溝 静
1966年東京生まれ、ロンドン在住。中央大学哲学科を卒業後渡英。ロンドン大学大学院でファインアートを専攻。これまで友人たちの眠る姿を撮影した”Sleeping”シリーズ、見知らぬ他人に手紙を送り、窓越しに撮影した”Stranger”シリーズなど自己の存在と世界・他者との関係性をテーマにした作品を多く制作する。ロンドン・テートブリテン、シカゴ現代写真美術館、ニューヨーク・国際写真センター、ヴェネチア・ビエンナーレなど欧米を中心に多くの展覧会に参加している。