from/to #3
7月22日(金) 18:00-20:00
ワコウ・ワークス・オブ・アートでは昨夏より、厳選された若手作家による展覧会プロジェクト「from/to」を開始しました。昨年は2度に渡って4名の若手作家を紹介する事ができました。3回目となる今展では、現役美術大学院生2人によるペインティング作品をご紹介します。
池田光弘の作品は、確かな造形力と技術で視覚的に訴える。暗闇の森の中、対照的にカラフルな雪、そこに立つ孤独な人物、それらを抽象的でもあり比喩的でもある形式に当てはめるように、ひとつの物語を完成させていく。単にストーリー性を強調した作品ではなく、純粋な平面性と三次元的空間を画面上で巧みに操り、独自の存在感を放った作品となっている。
一方、今回が初めて展覧会となる石井友人の作品は、自ら撮影した写真を用いてイメージを描きあげる。作家自身が写真から受ける信号(シグナル)をもとに、自分の中にデータ化する。それをもとに筆致に還元し、画面に定着する作業を繰り返している。その筆致の粗密を「解像度」と例えるならば、高ければ高いほど風景画に見えたり、低ければ低いほど、抽象画に見えたりする。このアプローチによって独特の発色で視覚的に強い印象を与えながら、独自のスタンスでその画像性を追求している。
池田 光弘 Mitsuhiro IKEDA
1978年北海道生まれ。2000年北海道大学文学部中退。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース2年在学中。主な展覧会に「三人展」(2001、Gallery U、目黒)、個展(2004、Gallery B.tokyo、京橋)、「散歩のための散歩」二人展(2004、IDEE service station)、「新・公募展」(2005、広島現代美術館、広島)優秀賞受賞、個展(2005、Gallery B.tokyo、京橋)。
石井 友人 Tomohito ISHIII
1981年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース2年在学中。